全国露天風呂番付「西の横綱」湯原温泉

美肌にも効果的なアルカリ性の温泉!

湯原温泉の泉質は低張性アルカリ性高温泉で、Ph9を超す強いアルカリ性が特徴です。
主な効能は慢性リウマチや神経炎、関節などの不調改善で、疲労回復や不眠症にも効用があり、皮膚炎や動脈硬化症の改善も期待できます。
保湿成分のメタケイ酸を多く含んでおり、美肌にも良い温泉です。

泉質に示されている低張性とは皮膚への浸透性が高いことを表しており、身体の芯からぽかぽかと温めると同時に、皮膚の角質などを洗い流す効果もあります。
このため、湯上がりにはお肌はしっとりふっくらと、美肌にこだわる女性にもうれしい温泉です。

古墳時代から湯治の湯だった湯原温泉

湯原温泉は、古墳時代から利用されていたとそうです。
この地域は太古の昔から「たたら製鉄」が盛んで、そこで働く人々の療養所として湯原温泉が利用されていたと伝えられています。
その様子がアニメ映画「もののけ姫」にも描かれ、話題を呼びました。

たたら製鉄にかかわる人の秘湯でしたが、人々に広く知られるようになったのは平安時代に入ってからです。
播磨(兵庫県の西南部)の名僧・性空上人が病にかかったときに、夢に天童が現れて湯原温泉で療養するようにと教えてくれたのです。
夢のお告げに従って性空上人が湯島温泉に出向いたところ、湯治の効果で病が癒えたとのことです。
それ以来、薬湯として名を知られるようになりました。

また戦国時代には、豊臣秀吉の大老だった宇喜多秀家の母であり、秀吉の寵愛を受けた「おふくの方」の病が、湯原温泉で快癒したことでも知られています。
そのお礼として、秀家が浴室を改修したことも伝わっています。
江戸時代に入ると、一般の人々の利用も増え、相撲番付にもその名が掲載されるようになりました。
明治以降は、鉄道や道路の整備に伴って各地から多くの人々が訪れるようになり、現在のような湯治を兼ねた観光地として人気を博しています。

湯原温泉周辺のおすすめ観光スポット

湯原温泉を代表する観光スポットといえば、「砂湯」です。
24時間年中無休で利用できる公共の露天風呂で、無料で利用できます。
砂湯は1980年に出版された『湯けむりの里』で発表された“全国露天風呂番付”においても、西の横綱に格付けされている名湯として全国に多くのファンを得ています。
川の中にある天然の露天風呂で、温泉が川底の砂を吹き上げながら湧いてくる様子から「砂湯(砂噴き湯)」と呼ばれています。
古代から伝わる風呂の姿を残す、貴重な露天風呂です。

温泉の近くには雄大な自然が満喫できる高原リゾート「蒜山高原」があります。
ジャージー牛が放牧されており、新鮮な乳製品はお土産としても大人気です。
「神庭の滝自然公園」も見逃せないビュースポットです。
高さ110メートルから水しぶきを上げて流れ落ちる神庭の滝は、神の庭にふさわしい荘厳な姿が感動的で、「日本の滝百選」に選ばれています。