熱海温泉の主な泉質は塩化物温泉
熱海温泉にはたくさんの温泉があり、それぞれ泉質が異なります。
その中でも7割近くの温泉が、塩化物温泉を泉質としています。
このため、熱海温泉といえば塩味がする塩化物温泉というイメージがあります。
しかし場所によっては、硫酸塩泉や単純泉を泉質にする温泉もあります。
熱海を代表する泉質である塩化物温泉は、身体を温めて活性化させる作用があります。
また、保湿効果にも優れています。
そして熱海の塩化物温泉は、カルシウムイオンが多く含まれるカルシウム・ナトリウム系の温泉が多いのも特徴です。
神経痛や筋肉痛、打ち身などの痛み、消化器系の病気、婦人病などのさまざまな体調不良に効能があるほか、美肌の湯としても知られています。
硫酸塩温泉は、鎮静作用があるのが特徴です。
傷の回復、打ち身や関節痛の緩和などの効用があるといわれています。
万葉時代から知られる「走り湯」
熱海温泉は「走り湯」として、万葉時代から知られていました。
走るようにお湯が湧き出て、海へと注ぎ込まれることから走り湯と呼ばれるようになりました。
また開湯の由来として、749年に万巻上人という高僧が薬師如来に“海中に湧き出る源泉を陸に移してほしい”と祈祷し、「大湯間歇泉の地」に温泉が湧き出るようになったのが始まりとも伝えられています。
古くから療養地として知られていた箱根温泉には、戦国時代の武将も多く利用しましたが、全国的に箱根が有名になった理由として徳川家康が愛用していたことが挙げられます。
天下の将軍様が愛用し、熱海を幕府の直轄地としたことで、全国の大名や文化人などが熱海を訪れたそうです。
明治以降も、フランス公使や皇族、政治家が別荘を構えるなど、多くの人々に愛されてきました。
美術や神社など観光地も豊富
熱海に出かけたら、美術鑑賞を楽しんではいかがでしょうか。
相模湾や伊豆半島を眺望できる「MOA美術館」には、国宝や重要文化財をはじめとする優れた美術品が展示されています。
また、熱海の土地を守る「來宮神社」にも、お詣りしましょう。
福を招く神様として信仰を集めており、樹齢2100年超の巨大な楠が特に有名で、この大きな楠を一周すると寿命が1年延びると言われています。
夜には大楠がライトアップされて神秘的な雰囲気に包まれます。
源頼朝ゆかりの「伊豆山神社」も熱海のパワースポットとして知られています。
源頼朝と北条政子が恋を育んだ地であることから、縁結びの神社として有名です。
神社の長い石段の上からは熱海市街が一望でき、ビュースポットとしても人気があります。
眺めの良さでは、天守閣から眺めるパノラマの眺望が絶景の「熱海城」も見逃せません。
城内に設けられた「熱海トリックアート迷宮館」では、恐竜やサメが飛び出す絵画などの不思議なアートが驚きの体験をもたらしてくれることでしょう。