日本人なら知っておきたい!日本三名泉
日本には全国各地に温泉場があり、多くの観光客が訪れています。
たくさんの温泉があり、泉質も効能もそれぞれに違いがありますが、多くの温泉の中でも特に有名なのが日本三名泉です。
日本三名泉は兵庫の有馬温泉、群馬の草津温泉、岐阜の下呂温泉で、歴史的な書物にも記載されています。
室町時代に京都五山相国寺の詩僧が書いた万里集の詩文集、梅花無尽蔵にもこの3つの温泉が出てきます。
これを読んだ江戸時代の儒学者である林羅山が自らの詩文に「三名泉」としてのせたことが三名泉の発祥です。
江戸時代の番付にもみられる三名泉・西の大関は有馬温泉
江戸時代には「温泉番付 諸国温泉功能鑑」により、西の大関に兵庫の有馬温泉、東の大関に上州草津(群馬の有馬温泉のこと)が出てきます。
横綱ではなく大関?と疑問を持つ方もいるかと思いますが、当時は大関が最高位でした。
兵庫の有馬温泉については、療養泉とされる主成分9つのうち、7つが含まれている良質な温泉です。
療養泉の主成分は「単純温泉」「塩化物泉」「炭酸水素塩泉」「硫酸塩泉」「二酸化炭素泉」「含鉄泉」「硫黄泉」「酸性泉」「放射能泉」とされています。
有馬温泉はこのうちの、単純温泉、二酸化炭素泉、炭酸水素塩泉、塩化物泉、硫酸塩泉、含鉄泉、放射能泉と、7つが含まれているのです。
東の大関 草津温泉と平安時代中期から親しまれる下呂温泉
東の大関上州草津、群馬の草津温泉は現在でも湯畑が有名です。
ライトアップされた湯畑は幻想的で、若い世代の方々からも「映えスポット」として人気があります。
草津温泉は7本の木樋を利用し、100度の高温源泉を外気によって冷ますという画期的な仕組みです。
また草津温泉の炭酸水素塩泉はpH2.1と強酸性という点も特徴といわれています。
もう1つの三名泉下呂温泉は、開湯が平安時代中期と非常に古く、飛騨観光の拠点としても知られています。
飛騨川流域で湧出している湯はアルカリ性単純泉で、つかると肌が滑らかになるのが特徴です。
温泉街は非常ににぎやかですが、山間部に行くと美しい自然の景色を堪能しながら利用できる温泉もあります。
どの湯も良質!それぞれの湯を楽しもう
草津温泉は「良質主義」を掲げている温泉であり、また豊富な湯量にも自信を持っています。
毎分4,400リットル、草津全体で毎分3万2,000リットルと圧倒的な湯量です。
湯畑も見ものですし、そのほか各露天風呂や美術館など、見どころもたくさんあります。
下呂温泉は飛騨高山観光の拠点といわれており、古くから人気のある温泉場です。
飛騨の素敵な風景をじっくり見学、散策し、夜は疲れた体を良質な温泉で温めるのもいいでしょう。
日本三大古泉ともいわれる有馬温泉は今も湯治場として知られています。
北野エリア周辺は異人館などもあり、見どころ満載です。